「華」朝散歩 2/17
人間は皆 空っぽのたらいのような状態で生まれてくる。
つまり最初は財産も能力も何も持たずに生まれて来る。
そして。
そのたらいに自然やたくさんの人たちが水を満たしてくれる。
その水のありがたさに気づいた人だけが他人にもあげたくなり、
誰かに幸せになってほしいと感じて水を相手のほうに押しやろうとする。
そして、幸せというのは、
自分はもう要りませんと他人に譲ってもまた戻ってくるし、
絶対に自分から離れないものだけれども、
その水を自分のものだと考えたり、
水を満たしてもらうことを当たり前と錯覚して
足りない、足りない、もっともっと、と
かき集めようとすると、幸せが逃げていく
「二宮金次郎の幸福論」致知出版社 中桐万里子著