「さざれ石」

先日キャンプで国旗掲揚をし、国歌斉唱ををするとほとんどの子が口をもごもごしているだけ。国旗掲揚、国歌斉唱の義務付けの成果かもしれないが。

日本の国旗と国歌は、1999年(平成11年)8月13日に公布・即日施行された。
「さざれ石」とは、もともと小さな石の意味である。長い年月をかけて小石の欠片の隙間を炭酸カルシウム(CaCO3)や水酸化鉄が埋めることによって、1つの大きな岩の塊に変化したものを指す。学術的には「石灰質角礫岩」などと呼ばれるらしい。石灰岩が雨水で溶解して生じた、粘着力の強い乳状液が少しずつ小石を凝結していき、石灰質の作用によってコンクリート状に固まってできる。

「君が代」には諸説あるが、元々は平安時代醍醐天皇の命令により紀貫之らが編集した「古今和歌集」巻第七、343番

「わが君は千代に八千代に細石の巌と成りて苔のむすまで」

から採られたとされる。賀歌にある読人知らずの歌だそうだ。その読人知らずの本人は、文徳天皇の皇子 惟喬(これたか)親王に仕える藤原朝臣石位左衛門と言う人が、岐阜県揖斐郡春日村のさざれ石を見て詠んだということである。
ほとんどの国の国歌は戦いの勝利を讃える内容となっているなか、日本の国家だけが永遠に続く繁栄を願った内容になっている。しかも、「さざれ石の巌(いわお)となりて」は比喩ではなく事実であることに日本という国の素晴らしさがある。

道路に座って戦争反対を叫ぶ若者。子供の将来のためにとデモに参加している若いお父さん、おかあさん。青春の思い出を追うように戦争反対。9条守れと叫ぶおじいさん、おばあさんは、子供や孫のために「君が代」の意味を教えてやってほしい。

空想や絵空事ではない平和は「さざれ石」がいわおとなる努力が必要なんだとおとなが子供に語るところから始まる。

高山曜三