足るを知る者は富む

今年初めて引いた「おみくじ」に「足るを知る者は富む」と書かれていた。早速意味を調べると「足るを知る者は富むとは、満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで、幸福であるということ。」とあった。出典は『老子』「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り(満足することを知っている者は富者であり、努力している者は志ある者であると言える)」とあるのに基づく。「人間の欲望にはきりがないが、欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かであるということ。」
ゴールデンウィーク3日間山の中で、朝から晩まで作業をしていると、身体はいたるところが痛い。若者の動きと比べたら随分のろまになったものだと寂しく感じるとともに、その現実を自分で理解することの3日間でもあったと思う。しかし、一生懸命工夫する姿を見ていると、心はすがすがしい。
昔から、私は「足るを知る」という心境から随分遠いところにある人間だったと思う。無理に「足ることを知ろう」とは思わないが、山の中で作業をしていると今の自分なりにしか体は動かない。これ以上を望んでも身体は正直である。