「女子教育」

遅くまで残って勉強している中学生の女子生徒が最近いないので、インストラクターに聞いてみると、塾に通っている男子とお付き合いを始めたのを、お母さんに注意され拗ねて、塾を辞めたいと言っているらしい。

日本は、早くから男女同様に教育をする、世界の中でも数少ない国だ。江戸時代の本草学者、儒学者で有名な貝原益軒(かいばらえきけん)は「和俗童子訓」で女子教育のについて書いている。

●7歳から仮名と漢字を習わせる

●みだらでない古歌を多く読ませて風雅の道を教える

●10歳に出さず、家の中で「織り縫い」「績(う)み紡(つむ)ぎ」の技術を教える

●女子に読ませる草紙も吟味する。昔のことを書いた本には害がない。「伊勢物語」「源氏物語」は言葉は風雅だが、みだらな風俗画が書かれているため、早く見せてはいけない

●女子にも物を正しく書くことや算数を習わせよ。

 

江戸時代、主に1700年代から女子教育を真剣に考え、読み、書き、そろばんを行おうとした日本は世界の国々から見ても画期的だ。この教育レベルの高さは後の明治維新の原動力となる「良妻賢母」につながる。「良妻賢母」については賛否いろいろ意見はあるが。

 

最近、塾では恋愛をしていろいろあると、塾を辞めることはままある。

まあ、恋愛をするために塾に来てもらっては困るが、そういう出会いを全く否定するつもりはない。むしろ健全だと思う。しかし、親としては成績が上がらないと、そんなことをしている場合ではない。と注意をしたくなる。この気持ちもわかる。

しかし、最後には塾を辞めるという選択をする。さてさて困った。塾としては死活問題だ。

高山曜三