勧学

今日は、2021年度大学入学者選抜大学入学共通テスト(だいがくにゅうがくきょうつうテスト)がある。昨年までは大学入試センター試験と言われているものだ。

内容の変更点などは後日触れるとして、今日はこんな文章を見つけたので載せてみる。

「子供を生んでも躾をちゃんとしなければ父親の過ちである。
教え導くのに厳しくしないのは師の怠りである。
父は教え、師は厳しく、両者ともに一意専心、不足をいう余地もないのに、学問が成就しないのは、勉強しない子の罪である。
そのような無学な人間は、暖かい衣服を着、腹いっぱいものを食べて、人並みの顔をして仲間に入り、賢者を見ても平気で、あたかも土くれなどを見るように笑ったり、話したりするのである。
つまりは偉くなろうとしてもなれず、下等な人間の仲間に入り、少し優れた人に遇うともはや相手になって対応することもできなくなってしまうのである。
勉強をしなさい。
若者よ。努めて師の教えを受けなさい。立派な先生のところに身を寄せて学び、決して自らの本性をくらましてはいけないのだ。
一旦文官試験に主席で合格すれば、名声は上がり、先輩に次いで世間からもてはやされ、もし結婚が未だであったら、
良家の美人が自然に配偶として求めてくるであろう。
そこで君らに勧めるが、各々早く学問を修めるがよい。
年をとってから無益に後悔することのないように。」

「資治通鑑」の著者、司馬温公「勧学の歌」の注釈である。

1000年近く前の言葉なのですべてに納得とはいかないまでもまあまあその通りだと感心する。高校受験もこの後控えている。受験生にエールを贈る。

高山曜三